友日 Ⅱ
11月11日に投稿した話の続きです。
目を覚ました時には、もうカーテンの隙間から光がさしていた。
(はぁー、やっぱり夢か・・・。)
目覚まし時計を見ると、時計の針は八時を過ぎていた。
私はそのまま自分の部屋から出ると、リビングに行った。
「あら、起きたの。具合どう?」
「もう、大丈夫だよ。」
雑巾を縫う手を止めて聞いてきたお母さんに、私は優しく微笑む。
リビングにはお母さんがいて、雑巾を縫っていた。
「お兄ちゃんは?」
「仕事に行ったわ。里菜は大事をとって学校は休みなさい。今ご飯作ってあげるから。」
そう言うと、お母さんは針を針山にさして、台所に向かった。
(それにしても、あの夢なんだったんだろう。)
私は知らなかった。あの夢の前から、もう不思議なことが始まっていたということを。
1.現実と夢
「里菜、もう大丈夫なの?」
仲良しの黒崎杏ちゃんが心配そうに言った。
「うん。昨日ゆっくり休んだしね。」
お母さんに行った時と同じように優しく微笑む。
「そういえば、昨日りりちゃんが呼んでたよ。用があるって。」
えっ、何で呼ばれたんだろう。話したことないのに。
私はとりあえず、りりちゃんのクラス、1年3組に行って みることにした。