友日Ⅷ
久しぶりの友日です。まあ、読んでください。
関西弁の2人の声がした。
1人は、私たちと同じくらいの男の子で、もう1人は小学校の低学年くらいの女の子だ。
2人とも、咲千絵ちゃんと同じくらい無残な姿だった。
「もしかしてこの子達、夢の国から来たの?」
「そうみたいだ。かわいそうだが取り締まらなくてはいけないな。」
東先輩がはっきり言う。
「事情を聴いてください。母が病気なんや。治すには、地球にある『枝豆』というものを食べさせないとあかんのです。」
枝豆が薬になるの?
下を見ると、2人が小さな体で土下座をしていた。
「許可してあげたらどうですか?」
と言おうとすると、
「無理。」
とつばき先輩と私以外のジャスティスのみんなが声をそろえてきっぱり言う。
「国から許可、下りてないだろ 。」
「・・・。」
そんな・・・。ほら、2人とも黙り込んじゃったよ。
「いいじゃん、行かせてあげれば。」
つばき先輩が口を開いた。
あまりしゃべらないつばき先輩がしゃべったので、ジャスティスのみんなはぼうぜんとしていた。
でも、東先輩はすぐに気を取り直して
「なにいってんだよ!これがオレ達ジャスティスの仕事だろ。それにお前は、じぶんから『ジャスティスに入りたい』って言っただろ。」
と叫ぶような声で言う。
「知らない!私はあなたたちの仲間じゃないもの。」
つばき先輩は東先輩に負けないぐらい激しく言うと、消えていった。